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高調波の流入流出調査

環境

測定箇所:三相3線(3P3W2M) 高圧6.6kV

異常内容

解析内容

高調波の測定にあわせて高調波の潮流方向を調査しました。

三相3線の場合には、高調波電圧電流位相差総合値(P harm/phase/sum)を使用して三相全体において高調波が流入流出しているかを判断します。 -900+90°の範囲内にあれば、流入方向と判断します。

-180°~-90°,+90°~+180°の範囲内にあれば、流出方向と判断します。

基本波(茶色の線)は、消費(流入)になります。 第 5 次高調波(緑色の線)は、流入しています。

第3次高調波(赤色の線)は流出しています。 第7次高調波(青色の線)は流入しています。 縦線となっているデータは、180°を超えて-180°に戻ってきていること(またはその逆)を示しています。

PC アプリケーションソフト PQ ONE では、高調波時系列グラフにおいて、Pharm/phase/AVG グラフを用いて判定することを推奨します。

判定例1

判定例2

参考 系統高調波のガイドライン(国内)

経済産業省(旧通産省)資源エネルギー庁:

「高圧又は特別高圧で受電する需要家の高調波抑制対策ガイドライン」

1994 年 9 月制定、2014 年 4 月改訂

  1. 高調波電圧(電圧総合歪み率)
    6.6kV 配電系統で 5%、特別高圧系統で 3%
  2. 高調波電流
    契約電力 1kW 当たりの高調波流出電流上限値(単位:mA/kW)

参考 高調波の流入流出の概念

区分 状態 発生原因
流入 高調波が系統側から負荷側に 向かって流れ込んでいる状態 系統側の発生原因の影響が大きい
(系統側の発生高調波 > 負荷側の発生高調波)
流出 高調波が負荷側から系統側に 向かって流れ出している状態 負荷側の発生原因の影響が大きい
(系統側の発生高調波 < 負荷側の発生高調波)

高調波は振幅と位相の成分を持つベクトルなので、複数の高調波発生源がある場合、潮流方向だけで発生源を特定することはできなくなります。 実際には供給側でも高調波が発生している場合がほとんどなので、単純に流入・流出の潮流方向だけで発生源を特定することは困難です。

参考 測定器による高調波の流入流出の判断

高調波電力による判断

高調波(有効)電力の符号で、流入か流出かを判断します。(各次数毎に判断します。)

流入 高調波電力が+(正)のとき
流出 高調波電力が-(負)のとき

問題点 高い次数になるにつれ、高調波電力のレベルは小さくなります。 レベルが小さいとその符号の判断が正確にできなくなり、流入しているのか、流出しているのかがわからなくなります。

高調波電圧電流位相差による判断

高調波電圧電流位相差(高調波電圧位相角と高調波電流位相角との差分)で、流入流出かを判断します。 三相 3 線(3P3W2M や 3P3W3M では、sum(チャネルの総合値)の高調波電圧電流位相差を使用してください。

区分 高調波電圧電流位相差
流入 -90 度0 度90 度
流出 -180 度~-90 度,90 度~180 度

提案 高調波を長時間測定し、まず高調波電流の振幅レベルを見て、大きな(限度値を超えるような)高調波電流が流れているかを判断します。 次に、機器の稼動状況などと照らし合わせて、高調波発生源を推定していきます。 発生源が疑われる機器の稼動状態/停止状態の時間帯と、高調波のレベルや、高調波電圧電流位相差の潮流方向の相関を比較することで、その機器の影響を明らかにしていきます。

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