漏れ電流の測定
漏れ電流の測定方法
- 漏れ電流用クランプ電流計を、交流電流測定ファンクションに設定する
- フィルター機能がオンになっていることを確認する
- 漏れ電流用クランプ電流計を測定したい電線にはさむ
注意
必ず漏れ電流用クランプ電流計をご使用ください。通常の負荷電流用クランプ電流計では、漏れ電流のような微小な電流を測定できません。
クランプ電流計による漏れ電流測定の原理
クランプ電流計で漏れ電流を測定する方法は、大きく分けて2通りあります。
- 電線(電源を供給する配線)を複数本はさむ方法
- 接地線をはさむ方法
特に1.の方法が、漏れ電流の特徴的な測定方法です。
電線(電源を供給する配線)を複数本はさむ方法
説明を簡単にするために、接地極付き単相2線(接地付き100Vコンセント)で説明します。
電気機器(例えば冷蔵庫のような)の絶縁状態が正常な場合を考えます。漏れ電流用クランプ電流計をL相とN相の2本を同時にはさみます。
このとき、L相に流れる電流とN相に流れる電流は同じ大きさで、方向が逆になっていることがわかります。クランプ電流計はこの2つの電流を同時に測定しますので、相殺されてゼロAになります。
厳密に言えば、電気機器の絶縁を通じて電流が漏れて、接地に流れます。これが漏れ電流です。図の赤色と黒色で示した電流の大きさにわずかな差があり、それが漏れ電流として測定されるのです。
このような微小な電流を、負荷電流用クランプでは測定できませんので、漏れ電流用クランプで測定する必要があります。
例として、漏れ電流用と負荷電流用のクランプ電流計を比較してみます。
| 漏れ電流の大きさ | 交流電流の確度保証範囲 | 測定可否 | |
|---|---|---|---|
漏れ電流用 | 数mA | 0.60 mA〜600.0 A | ✓ 測定可能 |
負荷電流用 | 1.0A ~ 999.9A | ✕ 不可 |
接地線をはさむ方法
接地線のみをはさむことにより、漏れ電流を測定できます。
電気機器の絶縁を通じて流れる漏れ電流は、接地線を通って大地に流れます。接地線のみをクランプ電流計ではさむことにより、接地線に流れる電流、つまり漏れ電流を測定できます。(上図を参照願います)
実際の現場では、漏れ電流は必ずしも接地線を流れるのではなく、様々な経路があります。例えば、モーターが金属の台に据え付けてあれば、台を通じて漏れ電流が大地に流れることがあります。このとき、電線を複数本はさんで測定した場合より漏れ電流の測定値は小さくなります。
あるいは、接地線が途中で切れていれば漏れ電流は流れません。
フィルター機能
漏れ電流用クランプ電流計のフィルター機能を必ずオンにして測定してください。
この機能は測定値からインバーターが大地に流している高調波成分を除去し、50/60Hz付近の漏れ電流のみを測定する機能です。
漏電遮断器の内部にも、インバーターからの漏れ電流で誤動作しないようにフィルターが入っています。クランプ電流計のフィルター機能は、漏電遮断器が感知している漏れ電流を知る機能と言えます。
また、フィルター機能をオンしたときの値と、オフしたときの値を比較することにより、高調波成分のおおよその大きさを把握することもできます。
絶縁不良のときの漏れ電流測定
絶縁が劣化すると、漏れ電流が大きくなります。
L相とN相を同時にはさむと、それらの電流の差分、つまり漏れ電流を測定することができます。
また、接地線のみをはさむことにより、漏れ電流を測定することもできます。
電源の供給線と接地線を同時にはさむと測定できない
もし間違って、全ての配線をはさんでしまった場合を考えます。例えば、接地付きのテーブルタップの電線(L相、N相、接地相の3本一括)をはさむということを想定しています。
このとき、上図のように、電気機器に入る電流と、帰る電流 + 漏れ電流が同じ大きさになるため、ゼロAを示します。
漏れ電流は複数の電線をはさむことで測定できますが、接地線まではさんでしまうと、正しく測定できませんので注意しましょう。
まとめ
- 漏れ電流測定用のクランプ電流計を使用しなければならない
- 測定方法(1): 電源を供給する電線を全部はさむ
- 測定方法(2): 接地線のみをはさむ
- フィルター機能をオンにする
- 電源の供給線と接地線を同時にはさむと正しく漏れ電流を測定できない
測定例
単相の場合
三相の場合
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- あらかじめ、GENNECT Crossのイベント記録機能でしきい値を設定します。
- 各クランプ電流計は、そのしきい値を超えたときの時刻と漏れ電流の大きさを記録します。
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どの分岐回路に、いつ漏れ電流が発生したかが、わかるようになり、原因追求に役立ちます。
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